以前、レカネマブに関するブログで、私の疑問について、以下の2点を掲げました。
(1)抗体は高分子なので、脳内に入らないのでは?
(2)脳内でこの抗体はどういう働きをしているの?
実は、もう1点、疑問があったのですが、私の無知を曝け出すようで、恥ずかしく、書けなかったのですが、今、ここで、白状します。
(3)抗体医薬は、血液中等の細胞外タンパクや、細胞表面にある膜タンパクにしか働かないのでは?
つまり、レカネマブが、0. 数%の割合で血液脳関門を突破したとしても。脳の神経細胞の表面にある膜タンパクに取り憑くのが精一杯であり、神経細胞の内部にある、アミロイドβのプロトフィブリルに取り憑くことはできないのでは? という疑問です。 ==>これは、私の誤りでした。アミロイドβのプロトフィブリルは、神経細胞の内部にあるのではなく、神経細胞の外部にあります(2023.6.27)
私は、抗体医薬は、『血液中等の細胞外タンパクや、細胞表面にある膜タンパクにしか働かない』と思っていたのですが、これが単に、私の無知だったのかどうか、ネット検索して確かめてみました。すると、参考資料(1)や(2)が出てきました。しかも、2020年という、比較的新しい資料です。私の知識は、間違ってはいなかったようです。私は、自分の仲間を見つけたような気持ちになり、ほっと、胸を撫で下ろしたのでありました。
さて、次回は、細胞内に抗体医薬を届けるにはどうすればいいのか、について調べてみようと思います。
<参考資料>
(1)「抗体医薬とは」 2020年
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kakyoshi/68/7/68_286/_pdf
『短所:巨大分子のため,細胞内に構造・機能を保持したまま取り込まれるのは難しく,現状では,標的は細胞表面分子や血液中の可溶性分子に限定されてしまう。』
(2)「細胞内で働く安定細胞内抗体「STAND」の開発に成功」 2020年1月17日
細胞内に、抗体を作る遺伝子を導入し、安定した抗体を細胞内で作り、細胞内でその抗体を作用させる
https://www.toho-u.ac.jp/press/2019_index/20200117-1054.html
『実際、2015年時点で認可・販売されている抗体医薬品は47種類ありますが、それらの標的はすべて細胞外分子であり、認可・販売された細胞内抗体はありません。』
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