「エクソソーム」について

雑感、その他

最近、「エクソソーム」という言葉をよく耳にします。そこで、エクソソームとは何なのか、いろいろ調べてみました。

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エクソソーム(Exosome)とは、真核細胞から放出される、細胞外小胞(Extracellular Vesicles: EVs)の一種である。エンドサイトーシス由来の細胞外小胞で、脂質二重膜から成る。その膜には、CD9、CD63、CD81などといった抗原タンパク質や、糖鎖などが発現しているが、それらは、由来する細胞の細胞膜を反映しており、細胞種ごとに異なる。大きさは、50nmから150nm程度で、その内部には、由来する細胞に特異的な、タンパク質、mRNA、miRNAなどが入っている。エクソソームは、他の細胞に対して様々な働きかけを行なっていると、考えられている。なお、細胞外小胞(EVs)は、エクソソームのほか、マイクロベシクル、アポトーシス小体などがある。これらは様々な産生経路があり、これらを厳密に区別するのは困難なため、最近は、「エクソソームを含む細胞外小胞(EV)」と表現するようになってきた。

一方、細菌等の原核細胞から放出される、細胞外小胞(Extracellular Vesicles: EVs)は、”メンブレンベシクル”(Membrane Vesicles: MVs)と呼ばれており、脂質二重膜から成る。MVは、原核細胞間で起こる、形質の水平伝播や、腸内細菌から宿主への免疫活性の関与、またワクチンや核酸医薬を人体に届けるためのDrug Delivery Systemとしての応用でも、期待されている。

乳酸菌から放出される細胞外小胞(EV)は、”メンブレンベシクル”(Membrane Vesicles: MVs)であるが、研究者によっては、乳酸菌から放出される細胞外小胞も、”エクソソーム”と表現することがあり、”エクソソーム”という言葉の定義は一定していない。
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なお、”エクソソーム”に関する、全くの私の妄想ですが、エクソソームの外観は細胞そっくりなので、ウイルスからの攻撃をかわすためのデコイ(追尾型の魚雷から逃れるためのオトリ)としての効果もあるのでは? 思ったりもします。

しかし、この、私が調べた内容や私の考えには、いろいろと誤解があったり、思い込みがあったり、間違っていたりもすると思います。もっと信頼のおける機関から発表された記事がありますので、私が書いたことよりも、以下をご覧になる方が確かだと思います(爆)。
 PMDA
 「エクソソームを含む細胞外小胞(EV*)を利用した治療用製剤に関する報告書」 2023年1月17日
 http://immunology.w3.kanazawa-u.ac.jp/000249829.pdf

また、メンブレンベシクル(Membrane Vesicles: MVs)については、以下の記事をご覧になる方が確かだと思います(再爆)。

 科学技術振興機構
 俯瞰報告書「細胞外微粒子・細胞外小胞」 2021年
 https://www.jst.go.jp/crds/pdf/2020/FR/CRDS-FY2020-FR-04/CRDS-FY2020-FR-04_20402.pdf

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